チームビルディング 第1回
2019年04月01日
はじめまして。
特定非営利活動法人THOUSAND-PORT 代表理事の鈴木篤司です。
今月から3回にわたって、「チームビルディング」に関するコラムを担当させていただきます。
「チーム」と「グループ」との違いを考えてみる
最初に皆さんに質問です。「チーム」とはなんでしょう?
いきなりこう聞かれるとちょっと答えに窮しますよね。
私の質問の意図をクリアにするためにも”「グループ」との違い”という文脈で考えてみるとどうでしょう?
勿論様々な定義があり、使われる文脈次第で意味が変化するものであることは留意しつつも、このように言えるだろうと考えます。
まず、「グループ」についてですが、その性質を端的に現すのは「同質性」と言えると思います。
日常的に、似ている属性・性質・思考の集団をグループと捉えることは多いと思いますし、所謂ロジカルシンキングの作法としても、属性や性質の同じ、もしくは近しいものを「グルーピング」するのが合理的とされます。
実際に、複数人で何かに取り組もうとする場合、同質性をキーに集められたメンバーだと意見がまとまりやすい、という利点はあるでしょう。
しかし、それはイノベーション(革新・変革)が起きづらい、ことの裏返しでもあります。
更に言えば、同質性からくる”安定”した状態を壊したくないという心理や同調圧力から妥協が産まれ易くもなるのではないでしょうか。
「異質性」こそが「チーム」の本質である
対して「チーム」ですが、その性質の特徴は「異質性」にあると言えます。
その分、意見はまとまりづらいかもしれませんが、妥協やコンフリクト(対立)を乗り越えて、「C案」に到達(止揚)し、それがイノベーションを起こすと言う可能性を秘めています。
この様に、「チーム」の本質は異質性であり、「違い」こそがチームで活動することの前提であり、その価値の源泉であるといえます。
次回のコラムでは、その「異質な他者」の集合体を「チームビルディング」する、具体的な手法をお伝えしていきます。