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タイムマネジメントとは? ~生産性の向上を実現しているビジネスマンが重視すること

2019年04月01日


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タイムマネジメントと生産性の向上

私は企業研修やコンサルティングで年間200社以上を訪問する機会がありますが、企業規模(大企業~中小企業)や企業形態(民間~行政)を問わず、「働き方改革実現の為のタイムマネジメントの追求」は全企業およびビジネスマンにとって喫緊の課題となっていることを感じます。
タイムマネジメントのゴールは「生産性の向上」にあります。生産性とは「同じ時間あたりに生み出される量や質」と定義されます。

それでは生産性の高いビジネスマンはどのような特徴があるのでしょうか?

生産性が高いビジネスマンが実施している取り組みを一言で表現すると「働きがいを重視したビジネススタイルの実現」です。「働きがい」がキーワードです。

「働きがい」が生産性を向上させる!?「WILL / CAN / MUST」で考える働きがい

「働きがい」を考える際に重要な考え方に「WILL / CAN / MUST」があります。仕事の内容は以下の3種類に分類されるというものです。

  • WILL :やりたい仕事
  • CAN :できる仕事
  • MUST :やる必要がある仕事

人よって上記3種類の業務比率は様々ですが、多くのビジネスマンはMUSTの比率が最も高い状況にあると思います。MUSTを具体的に定義すると「自身の役割に応じた会社からの期待」となります。
多くのビジネスマンは会社からの期待に応えることで評価され、収入を得る立場であり、当然ながらMUSTにしっかり取り組むことを最重要項目としています。
一方で生産性向上を実現しているビジネスマンはMUSTではなく、WILLに目を向けることが生産性向上の近道であることを理解しています。 ではWILLの仕事とMUSTの仕事の違いはどのようなものなのでしょうか。一般的にMUSTの仕事に比べてWILLの仕事は

① 社会能力 :他人と交わる能力
② 心理能力 :前向きに考える能力
③ 知的能力 :深く考える能力
④ 身体能力 :体を動かす能力

の4つの能力が向上すると言われています。
ビジネスマンは機械ではなく人である為、生産性が高い業務(WILL)と低い業務(MUST)があり、生産性が高い業務の比率を高めることで、全体の生産性を向上させるという考え方です。

「WILL / CAN / MUST」を使った生産性向上の取り組み例

私の支援先であるA社は全社を通して生産性向上の取り組みを実施しています。実際に行ったアクションを以下に記載します。

① 全従業員のWILLを把握

WILL/CAN/MUSTの考え方を全従業員に共有し、全従業員が自身のWILLの仕事を見つけることを推奨しました。管理職には部下との定期面談を義務付け、管理職の役割として新たに「部下のWILLを見つける・把握すること」を追加しました。結果として多くの従業員が自身のWILLを認識するようになりました。

② WILLを強化する為の研修や自己啓発を実施

画一的に実施していた研修内容を見直し、自身のWILLに対する能力を向上させる為の外部研修や自己啓発を各個人が選択して受講することができるようになりました。

③ WILLに関しては全社で共有

同社には全社員のプロフィールを把握することができる内部サイトが存在しており、同プロフィール欄に自身のWILLを掲載することを推奨しました。

④ WILLをもとにした業務シェア

全従業員は自身のWILL業務の比率を高める手段としてMUST業務を効率化したい場合、内部サイトで自身のMUST業務がWILL業務である人を検索し、互いの上司承認のもと業務を依頼することができるルールを順次導入しました。

競争環境が激化し、定期的な昇給や昇格が期待できない中でも多くの従業員はMUST業務に必死に取り組んでいる現状があります。
従業員に対して画一的に業務を与えるのではなく、「従業員一人一人の適正を把握し、同能力向上を支援し、制度として仕組化する」。
A社の取り組みは生産性向上の一例に過ぎませんが、従業員の「働きがい」に目を向けることは、生産性向上に悩む企業やビジネスマンにとって一つの有効な解決策であると考えます。

コラムの内容を学べる公開研修情報

『ハイパフォーマンスを発揮するためのタイムマネジメント講座』
日程:2019年8月5日(月)
18:00~20:00

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コラム執筆者

志倉 康之
志倉 康之
株式会社巧コンサルティング 代表取締役
ルチュア・コンビニエンスクラブ(株)にて営業・新規事業・ネット事業責任者等を経験し、(株)巧コンサルティングを設立、代表取締役。
中小企業診断士、経営革新等認定支援機関
著書 「部長の一流、二流、三流」(アスカビジネス)

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