適切な自己主張に必要なスキル ~アサーティブコミュニケーションとは~
2020年03月25日
あなたはこんなことで悩んでいませんか。
「なんであのとき言わなかったんだろう」
「あんなこと、言わなきゃよかった」
「また言いすぎてしまった」
そんな悩みを抱えている方にピッタリなスキルがあります。それはアサーティブコミュニケーション。アサーティブ(assertive)は「自己主張」と表現することが多いですが、自分勝手、わがままという意味ではありません。アサーティブとは「自他を尊重する自己主張」のこと。相手の気持ちを尊重しつつ、自分の気持ちや意見を率直に表現することで、自他ともに尊重した適切な自己主張を行うことができます。
本研修では、「3つのコミュニケーションタイプ」「アサーティブコミュニケーションで必要な4つの要素」「アサーティブに伝える手法」をご紹介します。
3つのコミュニケーションタイプ
コミュニケーションタイプは大きく3つに分けられます。
あなたは、どのタイプに近いでしょうか。
①攻撃型(アグレッシブ)
相手を大切にしていない自己表現
相手を抑えて自分を通す
自分はOK、相手はOKではない
- 傾向
- 威圧的、感情的になることがある
- 理詰めで追い込む
- 思い通りにならないと八つ当たりする
②受身型(ノンアサーティブ)
自分を大切にしていない自己表現
自分を抑えて相手を立てる
自分はOKではない、相手はOK
- 傾向
- 遠回しに言う
- 言い訳がましい
- 我慢が重なると、爆発することもある
③伝え上手型(アサーティブ)
自分も相手も大切にする自己表現
お互いの主張や立場を大切にする
自分も相手もOK
- 傾向
- 自分の思いを率直に、正直に、その場に合わせて表現する
- 相手の意見を受けとめて話し合える
- 相手に歩み寄り、お互いにとって気持ちのよいコミュニケーションを大切にする
①攻撃型と②受身型は正反対のように見えますが、共通点があります。それは「自己受容度が低い」ということです。自己受容とは、ありのままの自分を受け入れること。受身型は自己受容度が低く、自分を卑下してしまう傾向があります。攻撃型は自己受容度が高そうに見えますが、実は自己受容度の低さを防衛するために攻撃をしています。相手と比べて自信がないから、相手を攻撃してしまうのです。
研修ではその他に「アサーティブコミュニケーションで必要な4つの要素」「アサーティブに伝える手法」についてもご紹介いたします。今回は簡単に、これらの概要についてご説明いたします。
アサーティブコミュニケーションで必要な4つの要素
アサーティブコミュニケーションに必要な要素は次の4つです。
①誠実
自分自身に正直になることで、相手にも誠実になることができる
②率直
ストレートに、相手が理解できる言葉を使って伝える
③対等
卑下することも、上から目線になることもなく、態度も心も対等に相手と向き合う
④自己責任
言った責任も、言わなかった責任も自分で引き受ける姿勢
アサーティブに伝える手法
伝え方を変えることで、無理なくアサーティブにふるまうことができます。4つのステップに沿って実践してみましょう。
①事実を知る
目の前に起こったことを客観視して、事実のみを受け取る
②相手を知る
相手に関心を持ち、相手の話を聴くときは傾聴を意識する
③自分を知る
自分自身としっかり向き合い、自分の感情と相手に何をしてほしいかを理解する
④適切に自己主張する
自分の感情と相手に何をしてほしいかを、相手が理解できる言葉で伝える
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介した「3つのコミュニケーションタイプ」「アサーティブコミュニケーションで必要な4つの要素」「アサーティブに伝える手法」を軸に、アサーティブコミュニケーションの基礎と、アサーティブコミュニケーションの活用法をお教えします。
ぜひ、本研修で適切な自己主張に必要なアサーティブのコツを習得してください。
コラムの内容を学べる公開研修情報
- 『リーダーのためのアサーティブコミュニケーション研修 ~互いを尊重しあうコミュニケーション術』
- 日程:2020年5月13日(水)
18:00 ~ 20:00