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面接官が採用面接で実現したいコトって、何ですか?

2021年09月17日


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企業の採用活動において、その成否を握る大きな関門が面接でしょう。

 

「そんなこと、わかりきっているよ!」とお思いの方には特に、以降の文章を読んで欲しいと思います。
これまでに何度も面接官として採用選考に従事されている方ほど、陥ってしまう罠があるのです。

 

ここでは、まず基本に立ち返ってから論を進めたいと思います。面接には、「応募者や対象者に直接会って試問・助言などをすること」という意味があります(出典:デジタル大辞泉 小学館)。面接という場における「試問」「助言」とは、どのようなことを指すのでしょうか?

採用面接という場における「試問」とは?

採用面接では、何らかの問いを応募者に投げかけて、その返答で応募者に関する情報(考え・意志・想い・価値観など)を収集します。その収集した情報を基に合否判断を行うわけですから、質問内容自体が、採用可否を決めるにあたって必要な情報を収集できるモノであることが大事です。

 

採用可否に必要な情報を収集するにあたり、もちろん基本的人権の侵害や就職差別につながる質問はNGとされていますが、NGとして例示した質問を「バレなければOK」と考えている場合は大問題です。

 

企業の採用活動は「仕事」に関係ある事柄を確認し、採用可否に必要な情報を収集するものであり、「仕事」と関係のない事柄を確認する必要は無いのです。

面接という場自体が、採用する側と採用される側が「お互いに選び選ばれる」場であることから考えても、NG質問を発した時点で選考・内定辞退を誘発すると自覚すべきでしょう。

採用面接という場における「助言」とは?

前述の通り、面接自体が、採用する側と採用される側が「お互いに選び選ばれる」場と考えれば、他社へ行かないように、自社に繋ぎ止める「口説き」の技術も面接官は体得しておきたいスキルになります。

 

しかし、無理強いするイメージは禁物です。応募者は面接官を見て、入社後の自身のイメージを投影すると言われます。そのため無理強いはハラスメントを連想させることに繋がりやすくなります。

相思相愛が実現できるような面接・採用選考の在り方

本来、採用活動は、採用したい企業側と応募者側とが「相思相愛」になって、初めて関係成立です。

 

前述のように、仕事と全く何の関係もない質問ばかりを面接官が発していると、応募者が組織の人材観に疑問を持つのも当然でしょう。
どのような情報を集めるためにどのような質問を課すのかという「質問設計」のノウハウを是非学んでください。

 

加えて、採用後のことを考えた場合に、面接でどのような「評価項目」を設定するかも大事になります。

残業に上限規制が出来ているのに、長い時間を要して頑張った経験を過度に評価していませんか?
採用してもすぐに辞めるのが困るからという理由で、ストレス耐性を重視していませんか?
これらは昭和の遺物のような面接イメージでしかありません。

 

令和の時代に応じた面接技法や対話スキル、質問設計の在り方など、自社の採用関連知識も時代に応じてアップデートしてください。
自社が良いと思える人材を入社に導けるような心理テクニックも大事でしょう。
採用後に成果が期待できる人材かどうかを見抜くスキルも重要です。これらを体系的に学ぶことができる研修カリキュラムを準備してお待ちしています。

 

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コラム執筆者

松本 治
松本 治
SAP 代表
「ブラック企業問題を社会から根絶したい」という想いから人事コンサルタントとして独立。「狐とタヌキの化かし合い」のような人材採用・育成ではなく、組織(雇用主)と労働者(雇用者)がお互いに選び選ばれる関係を創ることをお手伝いしています。理想は「人的資本」という考え方のような、個人と組織の成長が社会に貢献することと業績に繋がる好循環を創出することと考えています。現 大阪工業大学工学部生命工学科客員教授。

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