人材育成計画は研修だけと思っていませんか?
2022年04月13日
人材育成担当者が考えるべき3つの領域
人材育成といえば、研修を実施しようと考える担当者も少なくないのではないでしょうか。
しかしながら、人材育成は研修実施だけでは達成されません。
人材育成は「人材育成の方向性を明確にする領域」と「研修やeラーニングなど実施した施策の評価方法を考える領域」、「学習環境の領域」という3つの領域に分かれます。
人材育成計画を考える場合、それぞれの領域への対応策を考える必要があります。
組織にとっては学習環境の領域が大切
人材育成における問題を解決するための施策として、カリスマ講師を招いて受講者にとって学びのある素晴らしい研修機会を設けられたとしても、その学びを共有する環境、発揮できる環境がなければ、どのような研修を実施しても効果は低いでしょう。
社会人にとっての学びの70%は現場での経験、20%が研修やeラーニング等での学習機会、10%が本を読む等の自主的な学びであるという研究結果があります。
裏を返せば、いくら素晴らしい研修をしたところで、学びの20%程度にしかならないということです。
学ぶ環境があってこそ、学びを促進できます。組織自体を「学ぶ組織」にしていくことや、実際の仕事で経験した内容を学びに変える場が必要となってきます。
人材育成施策実施の前に方針が大切
人材育成施策は、研修を実施するだけではなく、社員が自ら問題意識をもって学ぶために「なぜ研修するのか」という目的の明確化が必要です。
さらに、適切な人材育成方針を策定するには、「あなたの会社が求める社員像」を考えることが大切です。
求める社員像を明確化した後に、その実現のためにどのような人材育成施策を実施するべきなのかを考えていくことになります。
研修実施の時は評価方法が大切
人材育成方針が決まってきたら、研修の設計に入ります。
その際に、実施しようとする研修が人材育成方針に合致しているか、現場が要求するスキルレベルに適合しているか、費用対効果は適正か、といった項目を用いてその研修の評価方法も合わせて設計します。
研修の評価方法を明確にしておくことで、研修自体の妥当性や適性、受講率向上のための施策の検討、学習効果が低い場合の研修内容見直し等、研修の問題点を具体的に認識することができ、次の取組みに活かすことが可能になります。
本研修を通じて、人材育成計画を策定する一助になれば幸いです。ご参加をお待ちしております。
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コラム執筆者
2009年に起業し現在に至る。
企業の人材育成にとどまらず、一般社団法人IT人材育成協会の理事として、ICT業界の人材育成に携わっている