アンガーマネジメント研修とは?方法や効果などについて解説
2023年06月14日
アンガーマネジメント研修は誤解されているところも多いようです。「上司のパワハラに耐えられる忍耐力が身につく」、「怒らない性格になる」なんて思っている方はいらっしゃいませんか?
アンガーマネジメント研修は怒らないようにする根性論ではなく、性格を変えるためのプログラムでもありません。
衝動的な怒りに振り回されたり、振り回したりしないようマネジメントするための考え方とスキルを学びます。職場全体の生産性が上がり利益増まで目指せるのが、企業研修の醍醐味です。
今回は、アンガーマネジメントの基本的な意味や研修方法、得られる効果についてくわしく解説します。
アンガーマネジメント研修とは
資料請求する企業が急増!“怒り”をマネジメントする研修
アンガーマネジメント研修は、企業研修のスタンダードプログラムの1つです。今まさに資料を請求している会社も多いでしょう。
関連書籍も多く出版され、アマゾンで星が4つ以上ついたビジネス本だけで80冊以上を突破しています。
ただ、話題のアンガーマネジメントが気になりつつ「個人的に本を読めば十分」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、本を読むだけの自己学習と企業研修のインプットは、比較にならないほど影響力に差があります。
研修では、もっと本格的に“怒り”をマネジメントするための理解の仕方と実践的なスキルを身につけられます。
資料内容も実際の職場で役立つ内容に構成されています。しかも、職場全体で研修を受けることが重要なポイントです。
新人から管理職までトップダウンが共通の認識を持たなければ、職場の人間関係のトラブルを解決し、生産性を上げる効果は得られません。
「次戦では怒りをコントロールできそう」の感想が続出
アンガーマネジメント研修を受けると、怒りを前向きに捉えやすくなります。もちろん、できれば怒りとは無縁の状態でいられるのが理想的ですよね。
しかし残念ながら、アンガーマネジメント研修を受けても、会社で働いている以上ハードな怒りが生じる場面は0にはなりません。
お客さんから理不尽なクレームが入ることもあるでしょう。疲れきって帰宅したのに「仕事と家庭のどっちが大事なの?」と配偶者に詰め寄られる場面もあるかもしれません。
ただ、研修を受けることで「怒りをきちんとコントロールできそう」と自信がつき、ポジティブに構えやすくなります。
受講者からも「次はうまく怒りをコントロールできそう」という感想がたえません。
怒りをスルーする/しないスキルが身につく
研修によって「怒りの対処法を間違えていたことに気づいた」という感想もよく見かけます。
よく誤解されることですが、アンガーマネジメント研修はけっして怒らない性格になるための訓練ではありません。
怒る必要があるのかないのか、冷静にジャッジするためのトレーニングです。職場で生じる怒りの中には、スルーする必要があるものとないものがあります。
たとえば部下のミスも、内容によってはきちんと怒らなければいけません。ところが、怒る必要がある場面で自分の感情をスルーしてしまい、軽い注意で留めてしまったら・・・部下が成長するチャンスを奪ってしまいます。
企業の人材育成という観点からも×で、生産性が下がる原因にもなりかねません。
アンガーマネジメント研修の方法
アンガーマネジメント研修は、実施する会社によってアプローチ方法は同じではありません。受講スタイルも講師の講演を聴くスタイルから、ディスカッションなど参加者のアクションがある実践的なスタイルまで色々あります。
アンガーマネジメント診断で“怒り”のタイプを分析
アンガーマネジメント研修でよく行われるトレーニングの1つが、アンガーマネジメント診断です。テストを受け、怒りのタイプを分類します。
同じ場面でも怒る人と怒らない人がいるように、いわゆる地雷のスイッチにはかなりの個人差があります。
怒ったときの表現方法も人それぞれで、大声でわめき散らす人もいればモノにあたる人、視線を一切合わせなくなる・・・など冷たい態度になる人もいます。
怒りの感情は本当に複雑で、根本には別の感情も隠されているものです。
ただ、自分の怒りのタイプを理解していれば、どんな場面でスイッチが入りやすいのか、傾向とメカニズムを把握できます。
相手の怒りも対処しやすくなり、自分の怒りも扱いやすくなるでしょう。
“6秒ルール”など衝動・思考・行動のトレーニング方法
「怒りの感情が強くなったら6秒だけ待つ」という6秒ルールのやり方をきいたことはありませんか?
実はこれもアンガーマネジメントのトレーニング方法の1つです。
アンガーマネジメントはもともと1970年代にアメリカで生まれた心理トレーニングの方法で、認知行動療法をベースにしています。
かっとなったときは激しい感情に支配されているので、適切な判断を下せません。
怒りに即反応して大声を出してしまい、あとから「あんなに怒らなければよかった」と後悔することになります。
どんなに強い怒りも時間が経てば落ち着くため、1から6までの数字を数えるうちに冷静になれます。少なくても怒りのピークでどなってしまう失態は、回避可能です。
このように、研修では10段階で怒りのレベルに点数をつけるテクニックなど、衝動・思考・行動の色々な方法を学びます。
6秒ルールも点数化もむずかしいほど、大きな怒りの波にのみ込まれそうになったらその場を一旦離れるテクニックも有効です。
また、自分自身の怒りのタイプを把握していれば「地雷スイッチが入ってしまったかも?」と自覚しやすくなります。相手を一方的に責めまくった結果、修復できないほど信頼関係を壊すこともなくなるはずです。
即導入&低コストのオンライン研修もおすすめ
アンガーマネジメント研修は実施する会社によって、費用もピンキリです。
対面研修だと、たとえば新人向けの研修だけでも30~100万円かかります。業種に特化した研修など複数の研修を実施すると、トータルでかなりの予算をさく必要があります。
社員のスケジュールも合わせなければなりません。その点、コストの安さと受講しやすさで人気なのがアンガーマネジメントのオンライン研修です。
都合のいいタイミングで気軽に受講できるので、時間を有効に使えます。「肝心なパワハラ上司が参加していない」なんてとりこぼしも阻止しやすく、会社全体にアンガーマネジメントのトレーニングが浸透できます。
アンガーマネジメント研修の3大効果
アンガーマネジメント研修を受けるプラスの影響は多岐にわたりますが、とくに代表的な効果をピックアップしました。
管理職のパワハラをガード
アンガーマネジメント研修は、管理職によるパワハラも阻止可能です。パワハラ上司がいると、職場はつねに緊迫した雰囲気になり思わぬミスも招きやすくなります。
深刻なパワハラで訴訟問題になり、企業の信用問題が揺らぐリスクとも隣り合わせです。
パワハラ上司自身、中間管理職のプレッシャーや激務から怒りがコントロールできなくなっているパターンも珍しくありません。
離職率が低下し優秀な人材をキープ
パワハラを阻止するだけでも、人が辞めにくくなります。上司の理不尽な怒りが野放しになっている職場は離職率が高く、慢性的な人手不足におちいりがちです。
その結果さらにピリピリした雰囲気になる悪循環が生まれます。一斉退職の危機におちいることもあるかもしれません。
人材を補充するのもコストがかかる上、せっかく採用した人材を失うのは大きなダメージです。アンガーマネジメント研修は、優秀な人材もキープしやすくなる効果もあります。
働きやすくなり生産性がアップ
アンガーマネジメント研修を実施し、新人から管理職まで怒りをマネジメントする考え、テクニックが浸透すれば、働きやすい職場になります。
ハードなストレスを抱えた状態では、本来の能力も発揮されにくく心身をこわす社員が続出しかねません。
部下にとっても上司にとっても働きやすい職場になれば、各業務もスムーズに回り生産性もアップ、利益増も見込めるはずです。
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コラム執筆者
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