ナレッジマネジメント研修とは?受けるメリットや効果について
2023年06月14日
ナレッジマネジメント研修は、効率よく働ける組織づくりのための知識、スキルを学ぶためのものです。
知識やノウハウ、スキルなどの情報は個人で持つより、チーム全員で共有したときの価値の方が上がり、会社にもたらす利益も大きくなります。ただし、研修後思うように効果が出ずに行き詰まってしまう会社も・・・。
今回は、ナレッジマネジメント研修とはどんな内容なのか、具体的なメリットや効果について簡単に解説します。進めるむずかしさや問題点についてもくわしくお話したいと思います。
ナレッジマネジメント研修”の効果を簡単に解説
ツールで知識&経験を共有する手法
ナレッジマネジメント研修は、個人が持つ情報やスキルを組織で共有し、会社全体の利益のために活用できるようテクニックを学ぶためのものです。
知識や経験を共有するために便利なツールも取り入れ、効率よく働くためのプログラム内容になっています。
人手が足りない会社では、新人教育にも十分な時間を費やせません。
反対に、上司が多すぎて営業方針もばらばら・・・誰のやり方に従えばいいのか部下がとまどう状況の会社もあるでしょう。
どちらのパターンも、これではとてもチーム一丸となり生産性を上げやすい体制とはいえません。ナレッジマネジメント研修を受け、仕事のやり方や経営方針を共通認識する必要がありそうです。
ブレやムラがなくなり、効率的に仕事を進められるようになります。
研修の実践に反発する社員も・・・
ナレッジマネジメント研修の肝である“情報の共有”の部分で、社員から反発されるおそれもあります。
たとえば営業でもチーム全体で戦略を練るため、個人の営業ノウハウや顧客リストを部署全体で共有します。
そのため、成績トップの優秀な社員ほど研修の参加をしぶるケースも珍しくありません。
たしかに、自分が努力して磨いたノウハウや顧客リストをライバルに教えるのは抵抗を感じるはずです。
ただ、大事なお客さんと長くお付き合いするためにも、1対1のやり取りでは限界があります。
お客さん側もチーム全員が自分の情報を把握していて、いつでも速やかに連絡が取れる状態の方が安心です。
担当者が休みでも、なにかあったときにすぐに対応できます。また、社員が辞めたら顧客との契約も切れてしまう細いつながりでは、安定した利益は見込めません。
このように、チームで動くメリットを理解することもナレッジマネジメント研修の大切なポイントです。
個人が情報を独り占めできる状況では不正を働くケースも多く、プロジェクトや交渉の進み具合も把握しにくくなります。
人材育成の効率化!「背中を見て盗め」をマニュアル化できる
ナレッジマネジメント研修を受けると、人材育成も効率的に進められます。一昔前まで、新人は「背中を見て盗め」といわれたものです。
いまでも大事な教えとはいえ、「人によってやり方が違う」、「じっくり観察してもよくわからない」などモヤモヤするところも・・・。
おなじ職場に何十年と居続けるのがむずかしい現在では、マッチしにくい教育方法かもしれません。
全員が全員、言語化しなくても即座に理解できる能力があればともかく、言葉ではっきり伝えないと理解できない性格もあります。
その点マニュアルがあれば、どんな性格の新人でもスムーズに仕事の仕方をのみ込みやすくなります。
社員が引き継ぎなく辞めたときも、普段から情報を共有しマニュアルとツールがあればスムーズにカバーできます。生産性を落とさないための重要な対策です。
ナレッジマネジメントの問題点
ナレッジマネジメント研修がうまくいけば、会社全体の生産性がアップし、大幅な利益増を期待できます。ただし研修が失敗に終わるケースも少なくないようです。
効果が出るとは限らない
ナレッジマネジメント研修を受けても、かならず成功するとは限りません。それは、同じナレッジマネジメント研修でも実施する会社によって、内容には差があるからです。
たった1回講師の話を1~2時間程度聴くだけの簡単な研修では、行動パターンを変えるほどの変革は起こせそうにありません。
あまり予算がない会社だと、専門の講師を招くこともむずかしく社員自身が勉強して伝達するケースもあるようです。
やはり本格的な研修を受けない限り、考えやツールをしっかり浸透させるのは簡単ではありません。
ツールを使いこなせない
ナレッジマネジメントのための大がかりなツールを導入したものの、使いこなせずに失敗に終わるパターンもあります。
導入するツールは、社員が使いこなせるレベルのものを選ばないといけません。ツールの選び方までアドバイスしてくれるので、ナレッジマネジメント研修は専門の会社に実施してもらった方が安心です。
研修に参加できない
ナレッジマネジメントの研修は、ある程度長期スパンで受ける必要があります。新人向け、中間管理職向け・・・と立場に応じた注意事項を学ぶことも大切です。
ただ対面研修に社員全員が毎回出席すると、本業にさしつかえるおそれもあります。研修に参加できない社員が多いのも問題で、理解のばらつきが出て研修の効果が思うように出にくくなる確率が高くなります。
ナレッジマネジメント研修はオンラインがおすすめ
ナレッジマネジメント研修はオンライン研修が狙い目です。
オンライン研修のメリット
オンラインのナレッジマネジメント研修を導入する企業が増えています。オンライン研修は、対面研修にないメリットがたくさんあります。
まず、対面研修よりコストを抑えられるのもメリットの1つです。転勤中の社員や支店が多い会社でも、研修のためにわざわざ社員を本社まで呼び寄せる必要がありません。
交通費や宿泊費の削減にもなり、往復するための時間を費やさずに済みます。繰り返し受け、知識を定着させやすくなるところも見逃せないメリットです。
上司にとっても、オンラインは管理しやすい研修方法です。これまで対面研修では受講者の出欠も、紙ベースの手作業で行っていました。
その点、オンライン研修なら受講の状況を一括管理できるので、未受講の社員も簡単に把握できます。
対面研修と併用するときも、事前にオンライン研修を受けておけば、相乗効果で知識を吸収しやすくなるはずです。
研修は“繰り返し”受けるのがポイント
ナレッジマネジメント研修成功のコツは、社員1人1人がきちんと理解することです。そのためにも、繰り返し研修を受けなくてはいけません。
対面研修でも、本格的なものは定期開催が基本です。オンラインで研修を受けるなら、いつでも繰り返し閲覧できるオンデマンド型がおすすめです。
ライブ配信型は研修をスタートする日時が決まっているので、スケジュールを合わせる必要があります。
オンデマンド型の研修なら事前録画された動画コンテンツを何度でも閲覧できるので、知識の定着に最適です。
場所はもちろん、時間も選びません。仕事と研修を両立させやすいスタイルです。
中途採用の社員も、オンデマンド型の研修なら個人のペースで学習を進め、遅れを取り戻しやすいメリットがあります。
コラム執筆者
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