【管理職向け】ハラスメント防止研修の効果的な進め方
2024年05月14日
管理者向けの研修は進め方が難しく、とくにハラスメント研修は逆効果になることも・・・。間違った方法で研修を実施し、管理者の自信とやる気を奪うことになっては社員全体の教育体系が縦軸から崩れてしまいます。しかしながら研修が成功すれば職場環境も改善し、指導体制も整備されるでしょう。ストレス問題の解消と同時に、収益拡大も実現できます。
今回は管理者向けハラスメント研修を効果的に進める方法について、お話します。働く環境を整え、さらなる業績アップ、企業の成長を目指しましょう。
管理職にハラスメント研修を実施する目的
人間工学に基づいてデザインされた椅子、照明、空調・・・快適に働けるよう整備されたオフィスも、パワハラ上司が1人いるだけで台無しになります。
ハラスメントを未然に防ぐには、管理者専用の研修が不可欠です。
職場のコンプライアンス違反を防止
企業が管理職にハラスメント研修を実施する目的の1つは、職場のコンプライアンス違反を事前に阻止するためです。
違反行為は企業内部に悪影響を与えるだけではなく、外部評価も急降下させます。深刻なダメージを受ける前に、先手を打たなくてはなりません。
一度でも「ほら、あのハラスメントで有名な会社・・・」なんて不名誉なレッテルが貼られてしまうと、イメージを回復させるのは至難の業です。
「セクハラ・パワハラ=事業リスク」の理解
管理職には研修を通じて、ハラスメント行為がいかに事業を脅かすリスクか理解してもらう必要があります。
理不尽に怒鳴りつける上司やセクハラをする上司がいれば、常にピリピリした雰囲気の中で働くことになります。労働意欲の低下は、業績不振に直結します。
経営が順調でも、メンタル休職率や離職率が高い企業には有能な人材を集めにくくなります。
高額のコストをかけて採用活動をしたくても、問題行為が発覚し信用が失墜した企業はステークホルダーの支持を得られません。
資金調達に難儀し、倒産までのカウントダウンが始まります。
不要なストレスを減らし生産性を向上
ハラスメント研修は部下だけではなく、上司のストレスを解消する効果もあります。
残念ながら管理者の実務能力と管理能力は別で、仕事はできても指導法が最悪な上司は珍しくありません。
ただ、ひそかに部下との関係に悩み、精神的に疲弊している管理者も大勢います。
管理者向けの研修ではハラスメントの知識に加え、管理能力についても学べます。部下を適切にマネジメントできるようになれば、お互いに不要なストレスから解放されるでしょう。
実務能力と管理能力が強化された管理者が指揮を取れば、生産性も自ずと向上します。結果が出ることで職場全体のモチベーションも上がり、好循環を生み出すはずです。
管理職のハラスメント研修に失敗する3大原因
管理職向けハラスメント研修の失敗パターンを分析し、代表的な敗因をピックアップしました。
研修の内製化は負のスパイラルに陥りがち
研修の内製化も敗因になりやすいようです。研修を社内で行うやり方は節約効果が高い反面、従業員の負担が増えます。
ストレスからハラスメントがきつくなる負のスパイラルに陥るパターンもありがちです。
しかも社内研修ではハラスメントの加害者もしくは被害者が資料作りや講師役に任命されるおそれもあります。
客観性を保つためにも、研修の専門機関に外注して業務を効率化しましょう。ハラスメント行為を根絶するには、外部からメスを入れて膿を出すしかありません。
対象は上司?部下?焦点がぼやけるほど効果も半減
ハラスメント研修は「誰向けに実施するのか」という視点が重要で、受講対象によって求められる内容が異なります。
対象者が明確に定まっていない研修を受講しても、全体に向けた漠然とした内容しか学べません。
管理者には管理者向けのプログラムを選ぶのが鉄則で、焦点がぼやけるほど効果も半減してしまいます。
外部のサービスを利用するときは、立場に応じて階層別に学べるシステムのサービスを選ぶのがポイントです。
1度きりの集合研修は効き目が薄い
研修によって真の成果を得るには、継続的に学ぶ必要があります。定期的な学習という観点では、集合研修よりオンライン研修の方が効果的です。
講師と受講者が決められた日時、場所に集まる集合研修は双方向でのやり取りがしやすいメリットがある一方、時間と場所の融通がききません。
パソコンやタブレットがあれば参加できるオンライン研修と比べると、受講できる機会はどうしても限られてしまいます。
第一、どんなに効果が高くても、1度きりでは効き目にも限度があります。eラーニングや動画配信スタイルの研修を活用し、継続学習できる環境を整えるのがベストです。
管理職向けハラスメント研修を効果的に進める方法
何の説明もなく、いきなり管理職に研修を受けるよう言い渡すだけではうまく行きません。トップが率先してハラスメント対策に取り組み、意欲的に研修を受ける雰囲気をつくることが大切です。
事業主の方針を明確化・周知
事業主はハラスメント対策に対して、方針を明確化・周知する必要があります。2020年6月からパワハラ防止法が施行されたように、職場のハラスメント対策は事業主の義務になりました。
長年パワハラが横行していた成果至上主義の現場では、管理者は結果を強要する上層部と部下の板挟みになりがちです。
会社の方針としてハラスメントNGの健康経営を明言してくれれば、管理者も安心して従えます。
社内ルールにコンプライアンス対策を盛り込む
コンプライアンス違反を防ぐため、社内ルールに防止対策を盛り込みましょう。
これまではハラスメントを取り締まる法規制がなかったので、コンプライアンス問題とは別に考えられていました。
法律による義務化が進んでいる現在、ハラスメント対策はコンプライアンス対策の一環になっています。現場の声を反映しながら、罰則規定が適用される条件や処分内容を決定します。
相談窓口を設置して報告体制を整備
相談窓口の設置も、ハラスメント対策の重要な土台づくりになります。いくらハラスメントのルールを決めても、全員が即座に行いを改めるとは限りません。
被害者が泣き寝入りしないよう、相談の場を設けて報告体制を整備しましょう。ハラスメント問題は予想以上に複雑で、お互いが「自分こそ被害者」だと信じ込んで揉めるケースもあります。
双方にしこりを残さず解決するためにも、公平な立場で物事を判断する機関が必要です。
階層別の研修を繰り返し実施
ハラスメント研修は、役職や立場に応じた内容になっている“階層別”が鉄則です。
管理者の場合は個人の予防策を身につけるだけではなく、全社的な視点を保持した上で、所轄部門内でのハラスメントを防止しなければなりません。
人材育成やリスク管理、他部門との調整など複数の役割を担う管理者と一般社員では学ぶ内容が異なります。管理者専用の研修を選ぶことが重要です。
ハラスメントを巡る法整備は急ピッチで進んでいます。最新の法令と照らし合わせた情報をいち早く身につけるためにも、繰り返し受講できるスタイルの研修を選びましょう。
【1人600円】サイバックスUniv.のハラスメント研修が選ばれる理由
オンライン研修は、繰り返しの学習に最適です。中でもサイバックスUniv.は階層別のハラスメントシリーズで定評があります。
管理職向けの研修が充実!相談窓口専用の講座も
サイバックスUniv.は4,500種類以上の研修を用意していますが、中でもハラスメント研修のラインナップが豊富です。
基礎的なプログラムはもちろん「知って役立つ!管理職のためのハラスメント講座」、「パワハラと指導の境界線とは?判例から読み解くパワハラにならない指導法講座」など、管理者にピンポイントでささる研修が揃っています。
ハラスメント相談窓口担当者に向けた講座もあるので、これから窓口を設置する予定の企業も安心です。
増え続けるコンプライアンス研修に対応
サイバックスUniv.は、年々多様化するコンプライアンス問題にフレキシブルに対応しています。
常に最新の情報を学べるよう定期的に新コースが追加され、既存コースの内容も随時アップデートされます。
さらにマイペースで学習できるe-ラーニングに加え、講師と受講者が双方向で交流できるゼミスタイルのセミナーを選択できる点も大きな強みです。
個別学習型と多拠点参加型の研修は、相補的な関係にあります。両者を上手に使い分けることでより深く多角的に学べます。
トータル支援体制が万全
定額制のサイバックスUniv.は月々の費用が1人あたり600円という低コストにも関わらず、支援体制も万全です。
学習の進捗状況を可視化できる管理システムを導入し、修了テストも実施できます。管理者も教育訓練や課題を一元管理できるため、業務効率化の効果は計り知れません。
自社のサービス・商品に特化したオリジナルeラーニングが作成できる有料オプションも人気です。
高度なトータル支援体制が整っているため、管理者向けのハラスメント研修を効果的に進め、実施効果を最大限まで引き出すことができます。
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コラム執筆者
「サイバックスUniv.」会費制サービスは、eラーニングと公開研修あわせて約4500コースが定額で受け放題となるサービスです。1998年4月より「企業の未来は人材が創る、伸びる人材が企業を創る」をコンセプトに、ITを取り入れた新しい教育スタイルを提供しております。幅広い研修ラインアップをご用意しており、業種や職種を問わず、現在3,000社以上のお客様にご利用いただいております。